郵便局の海外配送

郵便局で利用できる海外配送サービスをご紹介(EMSやSALなど)


海外のユーザーを相手にネット通販を行う越境ECは、配送手段も国内の流通とは少し違うため、海外配送を提供している配送業者を利用することになる。配送スピードが速いFedExや、国内大手のヤマト運輸といった企業を利用することもあるだろうが、世界各国の郵便局との連携が取れる日本郵便を利用することが圧倒的に多い。

越境ECを始める前に覚えておきたい日本の商習慣との7つの違い」でもちらっとご紹介しているが、郵便局が提供する海外配送サービスでは、お届けまでの日数や金額が異なるいくつかのサービスが用意されている。EC事業者としては、自社で取り扱う商材の特徴を理解しながら、お客様の要望を満たすことができる配送サービスをチョイスする必要がある。

ということで、今回は郵便局の海外配送サービスについてご紹介していく。

 

郵便局が提供する配送サービス

郵便局の配送サービス

EMS

EMSとは日本語にすると”国際スピード郵便”であり、日本郵便の数あるサービスの中でも、最も早く商品をお届けできるサービスだ。もし配送途中に梱包した商品が破損してしまった場合でも、2万円までなら追加料金を必要とせずに保証してくれるため、何が起こるか分からない海外配送でも安心して出荷できる。
※2万円ごとに50円の追加料金を払うことで、最大200万円までの保証を付けることができる。

追跡番号が付いており配送状況を確認することができるため、ユーザーとしても海外のECサイトでお買い物をする不安感から、EMSを希望する方も多い。

 

送料

郵便局の海外配送にかかる送料は、商品重量と配送エリアの組み合わせで決まるのが基本。EMSの場合、配送エリアは下記の4区に分類される。

  • 第1地帯: アジア
  • 第2-1地帯: 北中米・中近東・オセアニア
  • 第2-2地帯: ヨーロッパ
  • 第3地帯: 南米・アフリカ

第1地帯ほど送料は安く、第3地帯になるにつれて高くなる。また配送物の重量によっても送料は変わり、当たり前だが重くなればなるほど送料は高くなる。

ちなみに300gまでの荷物をアジア圏内に送付する場合、送料は900円。意外に思うかもしれないが、国内配送より安くなることもある。

送料の早見表については下記サイトの2ページ目に記載があるので確認してほしい。
※国際郵便料金表

 

お届けまでの日数

国際スピード郵便というだけあって、配送スピードも速い。おおよそ2~4日程度で到着する。日本からアメリカまでの配送なら3日もあれば到着してしまう。ただし配送途中の何かしらのトラブルで到着が遅れてしまうリスクを考慮すると、ECサイトのお届け日数の説明欄には、すこし余裕を持った日数を記載しておくことをおすすめする。

また緊急時などはもっと早くお届けしたいこともあるだろう。もし配送地域が香港、シンガポール、韓国、台湾、中国(北京・上海)のいずれかであれば、「タイムサーテンサービス」と呼ばれる翌日配送をお願いすることも可能だ。

その他の地域であればEMSではなく、送料は格段に高くなってしまうが、アメリカの大手配送業者であるFedExを利用するとよい。

 

荷物の大きさや重量の制限

EMSで取り扱うことのできる荷物には大きさや重量の制限が設けられている。基本は箱の長さは1.5m以内、長さ+横周は3m以内、重量は30kgまでと覚えておくとよい。

しかし配送先の国ごとによって制限が変わってくるので、配送前には「大きさ・重量制限一覧表」のページにて事前に確認しておくようにしたい。

 

航空便

航空便はその名の通り、航空機を利用して空輸するタイプの配送方法。小包をお届けするなら、EMSの次に早い配送方法である。

しかし配送料金がそこまで安いわけではなく(後述するSAL便の方が安い)、EMSよりも少々到着が遅くなるため、海外のお客様も航空便をリクエストするパターンは少ない。ただし航空便を選ぶユーザーもゼロではないので、お客様の選択肢の一つとして、航空便での配送も用意しておくとよい。

 

送料

EMSと同様、配送エリアは4つの地域に分類されるのだが、その区分けが少々違うので注意してほしい。航空便の場合は下記の通り。

  • 第1地帯: 東アジア
  • 第2地帯: 東南アジア・西南アジア
  • 第3地帯: 北中米・ヨーロッパ・オセアニア・中近東
  • 第4地帯: 南米・アフリカ

同じアジアでも韓国・中国、台湾などの東アジアと、タイやインドなどのその他のアジアに分けられる。

送料の早見表については下記サイトの3ページ目に記載がある。
※国際郵便料金表

 

お届けまでの日数

お届けまでの日数は3~6日程度。海外配送という面を考慮するなら、それなりの日数ではないだろうか。ただし先にも少し触れたように、スピードを求めるお客様はEMSを選択するし、安さを求めるなら後述するSAL便というサービスを求めている。

スピードや価格をとっても、中途半端なのが航空便での配送だ。

 

荷物の大きさや重量の制限

重量はEMSと同じく30kgまで可能。サイズは以下に挙げる2つの基準があり、配送先の国によってどちらが適用されるかは変わってくる。

  • 基準A: 長さ1.5m以内、長さ + (高さ + 幅) × 2 = 3m以内
  • 基準B: 長さ1.05m以内、長さ + (高さ + 幅) × 2 = 2m以内

基準Aを採用している主な地域としては、中国、台湾、香港、韓国、イギリスがあり、基準Bを採用している主な地域はアメリカ、オーストラリア、ブラジル、メキシコ。

 

書留や速達はオプション利用

書留や速達、受取通知、保険などは標準では付いていないため、別途費用は発生するが、オプションにて利用することになる。海外配送の場合は、商品をお届けしたにもかかわらず「受け取っていないから返金しろ」という悪質な詐欺を仕掛けてくるユーザーも少なからずいるので、書留機能を付けておくと、そうしたトラブルを防止できる。

 

SAL便

SAL便はあまり馴染みがない名前だと思うが「Surface Air Lifted」の略であり、陸路は船便と同じ扱いで配送し、空路は航空便扱いで配送する、ハイブリッドな配送方法である。

そうすることで、船便よりも早くお届けすることができ、航空便よりも配送料金を安く抑えることができる。費用を抑えたいユーザーには最も多く選ばれるサービスだ。

荷物の大きさや重量制限、オプション利用は航空便と同じ扱いのため、上の項を参照してほしい。

 

送料

送料のエリア分けは航空便と同じだが、航空便よりも安い。
重量5kgの荷物をアメリカに届けようとした場合、航空便だと10,150円かかるのに対し、SAL便では7,300円に抑えることができる。

送料の早見表については航空便と同じくだが、下記サイトの3ページ目に記載がある。
※国際郵便料金表

 

お届けまでの日数

お届けまでの日数は6~13日程度。およそ二週間あれば配送できてしまう。海外のお客様は日本のユーザーのように即日配送などが当たり前ではないので、配送スピードについてはそこまで重要視していないのかもしれない。

 

船便

前もって説明しておくが、郵便局では船便を利用することもできるが、配送までに1~3か月を必要とするため、ネットショップの配送手段としてはおすすめしていない。いくら海外のお客様が気長に商品の到着を待てるとはいえ、あまりにも時間がかかり過ぎるため、トラブルに発展する可能性も高くなる。

配達エリアの区分けや重量、サイズの制限は航空便やSAL便と同じだ。送料が安いのが一番の特徴であり、航空便と比較すると半額以下の費用での配送が可能になる。

 

お得な郵便局の利用

お得な利用

基本的な配送手段を覚えたところで、できれば知っておきたい、郵便局での海外配送をお得に利用できる情報をご紹介していく。

 

EMSの方が安くなる場合もある

実は航空便やSAL便よりもEMSを利用した方が送料が安くなる場合がある。それも特別な取引をするわけではなく、正規の料金の状態でだ。

例えば2.5kgの荷物をアメリカまで配送するとしよう。SAL便を利用するなら5,000円の送料、航空便なら5,900円の送料となる。しかし同条件でEMSを利用した場合は、なんと4,700円で済んでしまうのだ。

発送先と商品重量によっては、こうした逆転現象が発生することも覚えておきたい。

 

2kg以下なら小型包装物扱いに

航空便、SAL便、船便を利用する場合には、荷物の重量が2kg以下なら送料が格段に安くなる。

通常は国際小包郵便という扱いなのだが、2kg以下の場合は小型包装物という扱いになり、特別な価格設定が適用される。送料は通常と同じように配達エリアと重量によって決まるのだが、小型包装物の場合の配送エリアは以下に挙げる3地域に区切られる。

  • 第1地帯: アジア
  • 第2地帯: 北中米・オセアニア・ヨーロッパ・中東
  • 第3地帯: 南米・アフリカ

例えば2kgの荷物をSAL便でヨーロッパに送付しようとした場合、普通なら3850円かかるのだが、小型包装物として発送すると2080円で送付できてしまう。小型包装物扱いにしてもらうためには特別な手続きは必要なく、郵便局の窓口で「小型包装物でお願いします」と言うだけでよい。

送料の早見表については下記サイトの4ページ目に記載がある。
国際郵便料金表

 

二個口で送付するという技も

送料を安く抑えるには、分割して送付するという技もある。

例えば4kgの荷物をSAL便でアメリカまで配送する場合、小型包装物の2kgをオーバーするため、国際小包郵便扱いとなり、6150円の送料が必要になる。

しかしこの商品が分割できるものであれば、段ボールを二つ用意して、2kgと2kgの二個口にして発送すると送料が安くなる。2kgのアメリカまでの小型包装物の送料は2080円。それが二つで4160円。6150円 – 4160円で1990円を節約することができる。

このようにして経費削減の努力を行っていこう。

 

国際eパケットを利用する

条件は限られてくるが、2kg以下の小型包装物で航空便を利用し、さらに書留をオプションで付ける場合には、国際eパケットを利用することで通常よりも送料を抑えることができる。

もし1kgの荷物を書留付きでシンガポールまで送付する場合には、小型包装物だと1450円 + 書留オプションの410円で1860円必要になる。しかし国際eパケットを利用することで1480円となり、その差額は380円。

 

利用の仕方

国際eパケットを使うには、郵便局が提供している「国際郵便マイページサービス」というオンラインサービスを利用する。そのサービスから宛名一式を出力することで利用可能になる。

事前にアカウントを取得しておく必要があるので、そこまで重要度は高くないかもしれないが、登録自体は無料なので、越境ECを始める方は事前登録を済ませておくとよい。

 

おわりに 郵便局は越境ECの主要配送手段

郵便局を利用した海外配送は、越境ECを展開する事業者にとっては必須の配送手段になることだろう。海外ユーザーにとってもその国の郵便局のウェブサイトから追跡状況を確認できたりと、安心感がある。

送料について問い合わせが来ることもあるので、送料や重量制限など配送にまつわる情報は頭に叩き込んでおくと、スムーズな取引につながるだろう。

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