海外配送のトラブル

海外配送は商品が届かないこともあるので要注意(実例付きで紹介)


海外のお客様を相手にネット通販を行う越境ECが盛り上がりを見せている。国内向けECと異なる点は多々あるが、その中には配送の問題もある。越境ECでは、ゆうパックやレターパックなどの国内向け配送サービスを利用することができないため、海外配送専用のサービスを利用することになる。詳しくは「郵便局で利用できる海外配送サービスをご紹介(EMSやSALなど)」の記事に詳細をまとめているので、確認してほしい。

そして海外配送にはさまざまなトラブルがあるのも事実だ。せっかく送った商品がお客様のもとに届かないことだってある。今回は弊社で実際に起こった海外配送のトラブルをもとに、注意すべきことについてご説明していく。

 

輸入禁止アイテムのため返品

輸入禁止アイテムのため返品

どんな商品も無条件で海外に送れるわけではない。各国ではそれぞれ輸入することを禁止されている品目が定められているのだ。例えばアメリカでは狂牛病の発生によって牛肉類の輸入が禁止されているし、最近話題のイギリスがEUを離脱すれば、植物検疫の関係で、盆栽を鉢に植えたままの状態では輸出できなくなり、きれいに根っこを洗浄した状態にしなければならない。

日本で越境ECを展開する事業者としては、各国で輸入の規制や制限がかかっている品目をしっかりと把握しておくようにしてほしい。もし注文したのに商品が届かないのでは、そこからトラブルに発展する可能性は大いにある。

 

アメリカから輸入禁止とされ返品となったが、結局送付できた話

これは実際に弊社で体験したことなのだが、一度アメリカのハワイにスナック菓子を送付したことがある。配送手段は日本郵便のEMSを利用。

送付して1週間ほどが経過したころ、なんとそのスナック菓子が返送されてきたのだ。返品の理由は、アメリカで輸入禁止となっている鶏肉のエキスが使われていることが原因と記載されていた。EMSでの配送は追跡機能が標準で付けられており、ホームページから状況を確認すると、ハワイの空港までは到着したものの、検閲にてNG判定されてしまったようだ。

アメリカは牛肉をはじめとした肉類の輸入を禁じているのだが、生肉や加工肉だけでなく、肉のエキスを含む食材も漏れなく輸入禁止なのである。その言葉通りだとカップヌードルも具材に肉が含まれているのでNGだし、鶏がらスープの素なんかもNGなわけです。

ですがこちらで送付したのはあくまでもスナック菓子。一応日本郵便に「アメリカへのスナック菓子の送付は禁止されていますか?」と確認したら「スナック菓子は禁止されていません」という返答をいただいた。しかし今回の事例で返品に至った理由については分かりかねるので、直接ハワイの空港の検閲に確認してくれとのこと。ただこちらには英語で対応できるスタッフがいなかったため、結局真相を確認することもできなかった。

先方には事情をメールで説明し、ダメもとでもう一度送付してみることを伝えた。すると2回目は何の問題もなくお客様のもとにスナック菓子を送付することができた。そしてその後ももう一度同じ相手に同じものを送付する機会があったのだが、その際も検閲で引っかかることなく送り届けることができた。

以上のようなケースがあるから、必ずしも商品を送り届けることができないことがあることを知ってほしい。再送するにも送料をお客様から頂くわけにもいかないので、二重の送料がかかってしまうのだ。そして今回は追跡機能の付いているEMSを利用していたからよいものの、追跡機能を付けていない配送手段などは、そのまま紛失扱いになってしまうかもしれない。

 

配送途中で品物が紛失

配送途中で品物が紛失

日本国内の配送で、配送途中に品物が紛失してしまうなんてことは皆無に等しいが、海外配送は何が起こるかわからない。とくにインフラ環境が満足に整っていない途上国ならなおさら。

 

商品紛失時の対応をウェブサイトに明記

商品の紛失はショップ側の不備でもないため、購入者ともめる可能性が非常に高い。紛失時のトラブル対応については、事前にサイト内で規約を取り決めておくとよい。

規約の中に明記しておくことは金銭の負担をどうするのかを中心に。紛失がいくら配送業者の責任であっても、商品代金 + 送料の100%をショップ側が負担して返金するのか、それとも出荷後の返金には応じないとか、折半で負担するのかなど。もちろん規約通りに事が進むとは限らないが、書かないよりも書いておいたほうがよい。

 

追跡機能のない配送手段は採用しない

できれば追跡機能のない配送手段は採用しない方がよい。EMSには標準で追跡機能や保証機能が付けられているが、2kg以下の品物を、小型包装物としてSAL便や航空便で出荷する場合には、追跡機能が付けられていない。

そのような場合はプラス410円の書留機能をオプションで付けるなどして対応するようにしよう。

 

フィリピンに送付した品物が紛失した話

またしても実体験になるのだが、弊社では以前にフィリピンに品物を送付したことがある。その方には過去にも同じ品物を送付しており、無事届いた実績もあった。しかし2回目に送付したら、送付物が届かなかった。

送付方法は小型包装物のSAL便。通常なら2週間もあれば届くはずであり、遅くとも1ヵ月あれば配送には十分だ。けれども2ヵ月待っても3ヵ月待っても届かない。このときは追跡オプションも付けていなかったため、その品物が現在どこをさまよっているのかさえも把握しようがない。

紛失理由についても原因不明。1度でも届いたから大丈夫というわけではなく、同じルートをたどっても、配送できない場合もあるようだ。

 

詐欺には注意

詐欺には注意

残念なことだが、世の中には悪いことを考える人間がいるのも事実。海外配送は詐欺にあう可能性も高くなることを忘れてはいけない。

詐欺の手口は簡単で、商品が届いているにもかかわらず、届いていないという報告を出して、返金を催促する。このような手法を使えば、無償でお目当てのものを手に入れられることができ、届いた商品を転売すればさらに利益が出る。その他にも届いた商品が破損していたなどの報告が上がることもある。

割合としてはこうしたケースは非常にまれではある。しかし海外への送付物は、本当に商品が届いたのかどうか、確認すること自体が難しい。だからこそ先に説明したように、追跡機能はできるだけ付けるようにしてほしい。

 

PAYPALの買い手保護規約を悪用する

返金対応というのは通常は店舗側が応じなければ、双方の合意を得ることができないが、決済にPAYPALを利用していると、無条件で返金対応となってしまう。それはPAYPALには店舗側の詐欺行為を防ぐために、買い手保護が厚く保障されているからだ。

お客様側が支払いをしたにもかかわらず商品が届かないから返金してほしいというリクエストをPAYPAL側に投げれば、店舗側が一定期間内に商品をしっかりとお届けしたことが証明できなければ、問答無用で返金処理が行われてしまう。だからこそ何度も言うようだが、追跡機能を付けておくことが大事なのである。

 

商品発送の証拠はできるだけ用意しておこう

どうしても避けることのできないトラブルはあるだろうが、できるだけトラブルを避けるためには、商品を発送したという証拠をできるだけ残しておくとよい。

たとえば商品を梱包した時点で、その状態をカメラで撮影しておくことで、梱包時には商品の不備がなかったことを証明できるし、発送したら郵便局のレシートや、お客様控えの宛名などはしっかりと保管しておくようにしたい。

どれだけ法的効力があるのかは不明だが、店側の不備はなかったという証拠を提示できれば、示談で収まるケースもある。「念には念を」という言葉があるが、できるだけショップ側の責任を追及されないような準備をしておくことも大切である。

 

おわりに 国内ECとは勝手が違うことを理解するべし

越境ECは海外のお客様を相手にするのだから、日本国内なら通じる常識が通用しないことは多々ある。それは配送においても同じことで、場合によってはトラブルにまで発展する可能性があるので、あらゆるケースを想定して、それに対する策を講じておくようにしよう。

これから越境ECをスタートさせようとお考えの事業者は「越境ECを始める前に覚えておきたい日本の商習慣との7つの違い」の記事も参考にしてほしい。

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